彼女が助けた命

4月16日、韓国の大型フェリー「セウォン号」が沈没した。

 

修学旅行中の高校生325人を含む476名が乗船していたが、

多くの命が失われた。

 

その後の報道で、船長が真っ先に退船したこと、3倍以上の過積載があったこと等々が伝えられた。


とんでもない話である。

 

そんな中で悲しくも、心洗われる報道があった。

 

事故当時、22才の女性乗組員が、腰まで水につかりながらも乗客の避難を助けたという。


自らの救命具も女子高生に渡し、
女子高校生が「お姉さんは着ない の?」と聞くと、
「あとで避難するわ 船員は最後なの。みんな助けた後に、私も行くから」と話したという。


そして、避難を呼びかけるアナウンスを最後まで続けたそうだ。

 

彼女は遺体で発見された。

 

彼女の名前は「パク・チヨン」さん。

 

大学1年生だったが、母親と妹を養うため半年ほど前に休学し、セウォル号に勤務していたという。

 

彼女が助けた命は生涯彼女を忘れないことだろう。
彼女をすばらしい人間に育てた彼女の母親にも哀悼の意とともに感謝の誠を捧げるであろう。


そして、彼女の生き方を目指すだろう。

 

心からパク・チヨンさんのご冥福をお祈りします。